第23回:『 これからもシニア・アナウンサーとして電波を通し、同年代に活力をあたえたい 』
今回の甲州人 :小松明美さん
(フリーアナウンサー)
FM甲府『ヴァンフォーレ甲府戦の入れ込み実況中継』で「こまっちゃん」と親しまれ幅広い世代に人気の小松明美さん、山梨放送の看板アナウンサーとして活躍、退職後はフリーアナウンサーとして活動しています。
「山梨放送時代はスポーツの実況に明け暮れていました。実はラジオのサッカー中継だけは、一番難しいので二度とやりたくなかったんです。ところが声がかかったのはラジオのサッカー中継でした。人生って皮肉ですよね(笑)」
小松さんが山梨放送に入社したのは昭和36年のこと。
「子供の頃から野球が凄く好きで、大好きな野球を見ながら一生楽しくできる仕事をと考えたらアナウンサーでした」
以来、小松さんのアナウンサー歴は47年にもなります。特に高校サッカーは思い出深いそうです。
「昭和48年に正月の高校サッカー選手権の全国放送で、地方局のアナウンサーが初めて実況することになりました。その時に最初に採用されたのが私でした。それからサッカーが病みつきになりましたね。」
「今年、ヴァンフォーレ甲府の試合で27年ぶりに国立競技場から中継させてもらったとき、前回の昭和55年に高校サッカーの開会式を同じ国立から実況中継したのを思いだしました。その時は準決勝も担当しましたが、韮崎高校が愛知高校に勝って涙で実況できなかったという思い出もあります。国立はいいですね。他の競技場とは格が違います。そこで実況中継ができるなんて幸せですよ。ヴァンフォーレ甲府に感謝しています」
『ヴァンフォーレ甲府戦の入れ込み実況中継』には小松さんの放送人としての思いや豊富な経験が生かされています。
「FM甲府さんには、とにかく楽しくしたいので、私の思う通りにさせてくれないか、と頼みました。大きな放送局と同じでは面白くないと考え、独自の今の形の放送となりました。つまり、サポーターの代表としてサポーターの気持ちになって一方的にヴァンフォーレ甲府を応援しようという放送です。
「本当に一方的なんですよ。でもコミュニティーFMの良さというものを出していると思います。現役の時には先輩から『スポーツの中継はあくまで平等だぞ』と言われましたが、ローカルだから地元のチームを応援するのは当たり前のことだと思うし、それが出来るのはとても楽しいし魅力だと思っています」
小松さんは、『アナウンサーの眼~山梨県高校野球熱戦譜~』『高校野球とホームラン~山梨の球児たち~』という著書があるほど、高校野球が好きです。
「甲子園で優勝していないのは関東甲信地方で山梨県だけなんですよ。早く優勝してほしいですね、そして山梨県人として胸を張りたいです。高校野球やサッカーは私にとって太陽のような存在なんです。挫折して失意のどん底にあった時に助けてくれたのは高校野球でありサッカーでした。今もそうですが、そこからもらった感動が大きいですから」
高校野球とサッカーは、小松さんの人生と切り離すことの出来ない存在です。
「今を凄く大切にしたいと思います。そういう意味では実況中継を一生懸命やらせていただくということにもつながります。放送は《愛と情熱》です。とにかくヴァンフォーレ甲府を日本一にしたい、甲子園で優勝してほしい、という思いです。それは山梨をもの凄く明るく元気にすることになりますから。その優勝シーンを独自の《入れ込み実況中継》で伝えることが出来れば最高ですね。それが夢でもあり目標でもあります。そのために実況中継をしていきたいと思います」
国立競技場、そして甲子園球場で、山梨のチームが日本一になる時、その瞬間を伝える小松さんの実況中継が本当に楽しみです。

